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光に溺れ闇と踊れ

日々の怒りや嘆きを文章にしていきつつ、SHINEな国に抗う、そういうブログ

性暴力のロールプレイは実際の性行為ではないし、犯罪を隠蔽している

(続いています)

これを書こうと思ったのは、以前小川たまかさんのnoteエントリーで「AVを実際の性行為だと思って実行している人がものすごく多くいたことに改めて絶望を感じた」ということからだった。

そこで、今回は前回書けなかった「本物っぽく見せている」「それに対するあまりにも大きすぎる代償」について書こうと思う。

「性暴力のロールプレイ」とは何なのか

ここで認識合わせをしておきたい。
・合意が無いもの
・犯罪になるもの
・それに対する注意喚起が無いもの
この3つだ。

例えば、盗撮や痴漢は合意が無い。相手が嫌だと言うのに襲う、酔わせた上で行為に及ぶAVは数多くあるが、これらは全て合意が無い、という演技をしている。かなりの数にあがるんじゃないのか?痛いと言っているのに辞めないとか。

犯罪になるものだが、これはあまりにも数が多すぎる。「同意が無い上での性交渉」は企画もの、ナンパものなどでもあるが、例えば国外からも児童ポルノ扱いされた「18歳以上の出演者が出ているそれっぽいもの」。

事実上、18際以下が出演していた着エロ類は大手配信サイトから撤去されたが、それは「マズいから」であって、実際に「18歳以上の出演者が出ているそれっぽいもの」に対しては
「※この作品の出演者は18歳以上です」
という但し書きが一応はある。
(そういうものほど身長が低いことをしきりにアピールしていて、引く)

しかし、そのような作品のレビューを読むと「本当に中学生にしか見えなくて興奮した」というのが多数書いてある。昨日、記事を書きながら「心が折れそう」と書いたのは、あまりにもカジュアルに消費されすぎているのを改めて直視して、100件近く読んだ時点で気持ち悪くなってしまったからだ。多分探せばもっとある。

「注意喚起が無い」についてだが、これは大体の作品に当てはまると思う。避妊の推奨についてもだ。実はSODが昔これをやっていたが「性病にかかるから」であって、人道的観念からではなかったような気がする。

当たり前だけれども、AVにせよ性暴力のロールプレイにせよ、必ず男優は避妊具をつけている。それはモザイクで隠れているけれども。だけれども、それ以上に「中出し」「ナマで」と謳っている作品が、性暴力のロールプレイをしている作品以外でもかなり多く観られる。そうした価値観が蔓延してしまい、それをぶつけられるのは誰か?生身の人間だ。

日本の性犯罪は、日本のミソジニー(と権力)に起因するものであり、性暴力のロールプレイなどもそれに加担している。

「本物っぽく見せている」ことについて

ここで「性暴力のロールプレイ」でどのような反応があった、と紹介しようと思ったけれども、その時点で1週間近く全く書けなくなってしまった。途中まで順調にスラスラと書けていたのがウソのようだった。

だってさあ、「本当に中学生にしか見えなくて興奮した」みたいなコメントが数多くあったんだよ。これがマシに感じられるくらいにひどいものももっとあった。それもものすごくだよ。数え切れないくらいに。それを、ここで取り上げられると思うか?できなかった。

「本物っぽく見せている」のは、何も演じている人や職業や制服、嫌がっているのに感じてしまうだとかシチュエーションだけではなくて「暴力や違法行為を合法に見せかけている」ということであり、それが性暴力のロールプレイの一番大きな代償ではあるよ。

そういう場合に
「ミステリはどうなのか」「じゃあ殺人はどうなのか?」
と言う人はある一定いる。

ダメだろ。

「スナッフ」という映画が40年ほど前にあって、実録殺人映画、ということで当時話題になった。けれども、あれは元々お蔵入りになった低予算スラッシャー映画の最後に殺人シーン(演技)を追加した、というのが本当のところだからね。実際にそれをやったら、流通どころじゃなくなる。元の映画の過程で強要や暴力があったら、それもアウトだ。
(もっとも、この映画を売り出すために制作会社側がニセの抗議者を送り込んだら、本物の抗議団体も参戦してきたというどうしようもない事態になったがそれはまた別のお話)

演技でも、それが強要であったり、「それを合法に見せかける」ということは悪、という基本認識がまずある、ことが前提であって、それが守られない限りは話したくはない、というのが正直なところだ。

それではどうすればいいのか

じゃあ、どうするのが望ましいのか?

信念のない規制ならば、事態は悪化するだろうと思う。だからといって何もするな、と言うことにはならないけれども。

例えば、ちょんの間が一斉摘発され、たまに風俗経営者が逮捕されるのはある意味見せしめであったり、「街を表向きにクリーンにする」という意味合いのほうが強いように思える。決して人権を守るためにやっているわけではない。警察だから。

だからと言って、今の現状維持がいいとは全く思えない。大手アダルトサイトから確かに未成年着エロは消えたけれども、相変わらず性暴力のロールプレイ作品は数多く配信されているし、注意書きは「出演者は18歳以上」ということだけしか無い。それは保身だよね。法律は守っているからいいでしょ?ということだろうけれども。

でも、そのようなコンテンツの生産者や消費者が性犯罪事件が起きた時に被害者を攻撃しているんだよ。少なくない数がだよ。あ、「全ての男性がそうではない」ってことは聞きたかないよ!これはどういうことを意味しているのだろうか?

「性暴力のロールプレイが直接犯罪に結びつくケースもあるし、そうでなくてもそういうコンテンツの生産者/消費者が加害的な態度を振る舞うようになる」
「批判を権力に向かわせない」

これじゃないかな?

例えば、「痴漢冤罪」。これは明らかに司法が問題なのは分かっている。取り調べとか、有罪率90%超えの捜査の杜撰さとか。
ところが、それも全部「フェミニズムが悪い」ということにされてしまっている。あとリベラル。奴らは全部おっ被せてくることだけしかしないからね~。

今や、痴漢冤罪を持ち出す人を「ひょっとして、お前はそれを性暴力を否定するための伝家の宝刀だと思っていないか?」と警戒してしまっているのは、そこにある。
そういう人ほど他の冤罪事件については微塵も興味が無いし関心が無い。権力と一体化したか、あるいはそうなりたいと思っているか。そうでないと、そのようにはとても言えないよ。
(痴漢冤罪を「ネタ」にしたアダルトコンテンツは数多くある。面白半分で痴漢冤罪で捕まった男性が復讐する…という内容のものだけれども、それよりも痴漢、いや性暴力の方が暗数も含めて多いよね)

結局、全てそこに行き着くんじゃないのだろうか?
今出来ることは、性暴力のロールプレイを否定していく、ということだと思う。
あとはネタにすることを否定する。
それだと思う。